SDGsとは、「Sustainable Development Goals」の略称であり、日本語で“持続可能な開発目標”の意味です。SDGsでは、2030年までに国際社会全体で解決すべき17項目の目標と、それらの目標を達成するための具体的な169個のターゲットが示されています。世界各国が、SDGsの期限である15年間で全17項目の目標達成に向けて行動していくことで、2030年以降も“持続可能な社会”を実現させ続けることをSDGsは目指し、山中商事は事業活動を通じSDGsの取組みに賛同し、特に目標15[陸の豊かさを守ろう] の目標実現に取組みます。
山中商事のSDGsへの取組みについて
FSC認証紙の活用促進
FSC®(Forest Stewardship Council®:森林管理協議会)は、責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に設立された国際的な非営利団体です。自然環境保全の点から見て適切で、社会的な利益に適い、経済も継続可能な責任ある管理をされた森林や、林産物の責任ある調達に対してFSC認証は与えられます。FSCのマークが入った製品を買うことで世界の森林保全を応援できる仕組みです。
山中商事は2008年4月より加工から流通までの認証であるFSCのCOC認証を取得いたしました。[ FSC®C012173]
弊社は認証取得以来、FSC認証紙・紙製品の取り扱い量を毎年拡大してまいりました。FSC認証紙の社会への普及を促進することで、森林破壊と森林劣化を食い止め、持続可能な森林管理を実践するFSCの活動を支援してまいります。
FSCが関わるSDGs目標
FSCの森林認証スキームは目標15のターゲット15.2指標として活用され、FSCの役割については目標15に基づくほとんどの目標に関連しています。
また、FSCの活動は目標15のみならず目標1.2.3.4.5.6.7.8.12.13.14.16.17へ貢献できることが報告されています。[FSC公開FSC and SDGs revised 2019より]
例えば、目標3[すべての人に健康と福祉を]には、FSCでは森での農薬の使用を制限することや、森で安全に働くことができるように教育制度の整備や監督を行い、職業病が発生した場合には公正な補償がうけられる仕組み作りが規定されていて、森で働く人々の健康促進・維持がなされています。また、目標5[ジェンダー平等を実現しよう]については、FSCで定める原則と基準の中に雇用慣行、訓練の機会、契約の授与、関与のプロセスおよび管理活動における男女平等の推進が組込まれています。その他、目標14[海の豊かさを守ろう]に関しても、FSCには森の管理に使用される堆肥や農薬に関する厳しいルールがあり、海洋汚染につながる化学物質や過剰な栄養素の流出を防ぎ、海の豊かさを守る活動につながっています。
より詳しく知りたい方は下記URLより報告書(英文)をダウンロードしてください。
ISO9001品質マネジメントシステムを活用したSDGsへの取組み
山中商事は2011年11月ISO 9001:2015認証を取得いたしました。
認証取得以来ISO9001品質マネジメントシステムを活用し、よりよい製品の提供と管理に組織全体で取組んでまいりました。
ISO9001:2015の序文で、品質マネジメントシステムの採用は、「持続可能な発展への取組みのための安定した基盤を提供しうる」としており、これはSDGsの基本理念そのものであり、品質マネジメントシステムがSDGsの達成に貢献しうることを意味しています。
山中商事の取組みは、よい製品とは商品品質のみならず、環境に与える負荷の軽減、またはバリューチェーン上における不当な労働の排除や、資源提供国の支援につながる資材確保等、SDGs目標に貢献できる付加価値の創造を目的とした品質向上を進めるとともに、環境・社会問題解消面での「顧客満足の向上を図る」製品開発を進めてまいります。
多様な人材の登用
山中商事は創業以来、企業経営には社会的貢献が不可欠であるとの理念から障がい者雇用の推進、外国人技能実習制度を活用した、外国人雇用の促進を行ってまいりました。現在組織内に、ベトナム人技能実習生6名を受け入れています。
また、製品の一部に地元障がい者自立支援施設へ内職作業の委託をおこなっております。障がい者の就労や地域で自立した生活を営んでいくための、就労継続支援事業への協力とともに、従業員と入所者のコミュニケーションを通じ、障がい者差別の解消へ取組んでまいりました。
2017年には、女性管理職の登用を通じジェンダー課題解決への取組みに着手いたしました。
今後は多様な人材の登用を通じ、男女人種を問わず自由に自己を主張できるオープンな組織風土の構成を目指すと共に、地域関連施設と協力し、誰一人孤立しない就労環境の整備に取組んでまいります。
サスティナブルな商材の開発と流通を通じた取組み
山中商事は瀬戸内海と法皇山脈にはさまれた、四国中央市の自然豊かな町にあります。また、四国中央市は[紙のまち]として知られ、紙製品の出荷額は日本一となります。
当社は自然にかこまれた環境で、40年以上まえからハニカムペーパー製造を継続してまいりました。ハニカムペーパーはくるりと回転させて、主にクリスマスや、ハロウィン等の装飾によく使用されています。バレリーナのチュチュのようにふわりとひろがり、やわらかくやさしい手触りが魅力的な商品ですが、弊社においても後継者の育成が難しく、将来的に製造の継続が危ぶまれているのが現状です。最近ではサスティナビリティの側面からプラスチックの代替素材として、[紙]に大きな注目が向けられています。
当社では今後、循環型素材である紙素材を活用した新商材の開発を進めると共に、既存紙商材の継続可能な製造体制の構築を進めてまいります。また、ハニカムシートを地元保育施設へ提供する活動等を通じて、幼児教育の一助となるような活動も推進してまいります。